青柳いづみこレクチャーコンサートご来場ありがとうございました。

2024年4月21日(日)アフロディーテ春の例会は、青柳いづみこさんをお招きして、レクチャーコンサートを開催いたしました。  

                                

今回は、青柳いづみこさん著書「パリの音楽サロン」をもとに、上流階級のサロンをめぐってショパン、フォーレ、ドビュッシーについて、お話と演奏を交えてわかりやすく解説してくださいました。コンサートの一部をご紹介させていただきます。

コンクールがなかった時代、若い演奏家や作曲家は上流階級のサロンでデビューし、世に出て行きました。ショパンもその一人でした。あまり自分の心の内を他人に明かすことを好まなかったショパン。サロンという限られた親密な空間での活動はショパンの在り方を示す唯一の道だったと、いづみこさんの著書にも書かれております。

当時パリのイタリア座に通い詰め、ベルカントのオペラを愛したショパン。ベルカントとはイタリア語で「美しい歌」を意味し、イタリアの伝統的な歌唱法を言います。低音から高音まで楽に出すことができ、細かい音をコロコロと転がすようなコロラトゥーラという高度な装飾技術も備える唱法で、ショパンもこのベルカントを自身の音楽に追求しました。オープニングには、ベルカントの影響を受けたノクターン作品9−2をいづみこさん独自のヴァリアントで演奏いただき、大変美しく、まるで当時のサロンに居るかのように優雅な気分に浸ることができました。

演奏後は恒例のポーランド料理を囲んで楽しいひとときを過ごしました。みなさまからの様々なご質問に熱心に応えてくださり、いづみこさんの親身で温かいお人柄に触れることができ、幸せな時間をみなさまと共有いたしました。これからも、音楽を通してみなさまと心を通わせられるアフロディーテになりますように。ご来場いただき誠にありがとうございました。

次回はまたアフロディーテにて、6月22日(土)午後14時より、二胡奏者の今井美樹さんと奥村美佳さんのピアノによる音楽の世界をお届けいたします。ご来場を心よりお待ちしております。

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